鮎河学区紹介

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地域の概要

県下一の長さを誇る野洲川の源流部に位置し、北部や東部は鈴鹿国定公園区域となっている標高1000mを超える鈴鹿山系の山々に囲まれた自然環境に恵まれた地域です。
集落は、野洲川に沿って形成されており、上流に野洲川ダム(農業用)、下流には青土ダム(多目的)があり、ダムに翻弄されてきた地域でもあります。
集落は、東野(鮎河)・西野(鮎河)・大河原の3つからなっており、集落ごとに行政区が2つ設けられており、地域全体で6つの行政区となっています。
主な産業は農業や林業で、近年は幹線道路の整備により、大多数の住民は地域外で自家用車により通勤し仕事をしていますが、年々、若年層を中心に地域外へ転出が進んでおり、急激な少子化が進んでいます。
しかしながら住民は、伝統文化を尊重し郷土を愛する気持ち、また、観光資源を生かして地域外の人々と交流しようとする意欲も高く、特に地域行事での連帯感は非常に強いものがあります。
地域の属してきた行政区画の変遷は、江戸時代には大河原が大河原村、鮎河が鮎河村で、明治時代には「鮎河」が「鮎川」と書かれたようで、明治22年4月1日に町村合併が行われ、鮎河村の「鮎」と大河原の「河」とを合わせて「鮎河村」となりました。
明治34年10月31日には「鮎河村大字鮎川」は「鮎河村大字鮎河」と変更されて、今日まで字名となっています。
その後、鮎河村は昭和30年に土山町・山内村・大野村と合併し土山町となりました。
更に土山町は平成16年に水口町・甲賀町・甲南町・信楽町と合併して甲賀市となり、現在に至っています。
また、鮎河(あゆかわ)は地元で「あいが」と呼ばれています。

誇りに思う事

①自然の宝庫

近畿の水がめ琵琶湖の水源、野洲川の最上流に位置し、きれいな水と広大な山林を有し、そこから発せられる新鮮な空気が、身も心もリフレッシュされる良好な自然環境に囲まれています。

②観光の名所

地域の住民が一本一本、気持ちを込めて植えた「うぐい川の桜」、今ではその数も200本(鮎河集落全体で約600本)を超え、市内で一番、県下でも有数の桜の名所となり、標高の高さから少し遅めの開花により多くの人が訪れます。(鮎河・青土ダム桜の本数はこちら

③鮎河でしか採れない野菜

「鮎河菜(あいがな)」は鮎河でしか採れない不思議な菜葉で、ほのかな苦味と風味が絶妙で、塩漬け、お浸し、煮付け等で美味しく食せます。他所で栽培すると品種が変わってしまい、鮎河で種の採取をし、鮎河でしか植え付け収穫できない不思議な菜葉で、地域あげて栽培をしており、出荷もされています。(鮎河菜についてはこちら

④行動力と団結力あふれる住民性

消防団や営農組織に見られるように行動力のある住民性で、そこに惚れ込んで地域外から嫁いできたバイタリティ溢れる女性が多く、地域の絆と団結力は強いものがあります。

⑤鮎河米

野洲川の源流部の山々に囲まれた空気、気候、土を源流部より貯めた水を使用し心を込めて育て、数々の獣害や気候 等に耐え抜いた希少なお米ですので収穫量が年度により異なります。
ご先祖様の代から受け継いだ土地の持ち主、農 業組合員さんの想いや真心を感じられる温かいお米です。 地元の方々から「鮎河米(あいがまい)」と呼ばれていて命名されました。
また、鮎河の伝統祭りである「咲くや鮎河さくらまつり」では農業法人組合員さんが鮎河米を活用したもち米でおも ちつきをしていただくこともございます。
ここでしか育たない味を提供される貴重なイベントです。

鮎河千本桜 /咲くや鮎河さくらまつり

鮎河という地名を聞くと滋賀県の皆様は滋賀県NO.1お花見スポットとして観光名所の「鮎河千本桜(あゆかわせんぼんざくら)」をイメージされるのではないでしょうか。
およそ、60年ほど前に鮎河地域の住民が植えた桜。桜の木、一本一本には植えたその人の深い思い出がある木もございます。
いつの間にか大きく育ち、気が付けば目標の千本近くの美しい桜並木となり「鮎河千本桜」と命名されました。
毎年、私たちを様々な表情で咲かせて日本、四季、自然の美しさを学ばせていただける千本桜。
この美しさに魅了されたことから地元で大きな花見をすることを企画された人がいました。当時、この美しき地域資源を住民全体で分かち合い、普段の疲れを吹き飛ばす花見でしか味わえない交流や喜び(持ち寄った食べ物をシェアなど)等…とても楽しい時間を過ごす、地域内交流という目的で開催されました。
毎年桜が咲く頃にイベントを開催することが伝統化すると、自然と観光地化された為に「咲くや鮎河さくらまつり」が伝統化されました。
今では鮎河地域、桜、まつりの実行委員が高齢化し、桜の存続ともに益々継続が難しくなっております。
観光される皆様には自然への恩恵を知っていただき、桜とまつりの維持存続の募金のご協力をお願いしております。
この先も1本1本の桜の命、未来を繋ぐ為にもよろしくお願いいたします。

うぐい川の蛍 /うぐい川

4月の桜の季節が終わり、毎年、6月中旬~になると沢山の蛍が光を灯し、うぐい川に現れます。初めて見られる多くの方は来年も見たい!と幻想的な空間に魅了して仰られます。あたり一面が蛍の光に包まれ、うぐい川全体が異次元世界となる1週間~2週間限定の空間。また、過去には大きな台風で蛍とお会いできない年もございました。
ホタルたちも毎年、皆様とお会いできることに喜んでいることでしょう。案内人であるうぐい川蛍の光に導かれ、鮎河の世界をお楽しみください。
※時期が難しい為、蛍の問い合わせにはお答えできかねます。情報発信等をご覧くださいませ。
夏になればうぐい川にて、元気な子どもたちの声とともに川遊びに来られる方が多くいらっしゃいます。
うぐい川には生き物も多くいるので命を大切に、仲良く遊んでいただくようお願いいたします。
また、蛍・お手洗いにつきましては全て自治体での管理となっておりますので、環境維持の募金をお願い申し上げます。
年々、皆様のマナーの関係上、お手洗いの使用を全面禁止となる可能性もございます。
桜、蛍、川遊び等で観光地化するとともに、うぐい川近辺でのゴミの放棄やその他マナーにより、蛍も減ってきております。皆様には自然を愛する心をお持ちいただき、うぐい川と蛍の生命をご理解の上で観光されるようご協力お願い申し上げます。

「つちやまのむかしばなし 第一集「鮎河学区」」より抜粋

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昭和五十五年三月二十日 印刷
昭和五十五年三月三十一日 発行
発行・編集 旧土山教育委員会より